シェールガスの光と影 2012 9 2

2012年9月1日の日本経済新聞のWeb刊には、このような記事があります。

シェールガス革命、専門家「楽観論は禁物、アメリカの投資家は敗者」
 米国の「シェールガス革命」に対して、
市場の関心が高まっており、
日本の関連株や資源輸入価格の低下期待、
米国の輸出政策を巡る思惑などの指摘が相次いでいる。
 技術系シンクタンクであるテクノバ(東京・千代田)の研究員、
大場紀章氏に最新事情を聞いた。
「シェールガスに特化したアメリカ企業に資金を出した投資家が、
現時点で最大の敗者と言っていい。
 米国ではシェールガス投資の評判が低下しており、
次の『買い手』として日本に話が来ている状況だ。
 日本向けに出てくる話は期待をあおるものが多く、
アメリカの現地からみれば『2周遅れ』の話も多い。
逆張りスタンスの方が良いのではないか」
「シェールガス自体は赤字で、
随伴して採れるオイル(石油)で利益を出す構造になっていることも問題だ。
石油が採れる割合はガス田や企業ごとに異なり、ガス偏重企業の利益率は低い」
「米国がガス輸出国になるというイメージはあまり無い。
米国に100年分の天然ガスがあるという意見も一部であったが、
この数字は確認埋蔵量(リザーブ=経済性を確認した民間生産予定量)ではなく、
全資源量(リソース=経済性を無視した存在資源量)だ。
回収率を考慮したシェールガスのリザーブは10年分程度とされる」
「(日本は)ガス輸入価格を、
アメリカ市場価格に『さや寄せ』できるという見方は楽観的だ。
 確かに日本の輸入価格は約17ドルと高いが、
アメリカ価格を3ドルとしても、
液化など輸送コストを考慮すると9ドルくらいになる」
(引用、以上)
 本来であれば、ガスはパイプラインで輸送すべきものですが、
日本の場合は、海で囲まれていますので、
タンカーで運ぶには、「液化」して、ガスの体積を縮小する必要があります。
ガスを液化するには、高度な技術と巨大な設備が必要です。
 もっとも、アメリカからのシーレーン(海の道)は安全でしょうから、
アメリカのシェールガスの輸入を考えておく必要があります。
 中東や東南アジアから天然ガス輸入では、
シーレーンが、紛争海域にあり、安全保障上、問題があります。
ペルシャ湾、南シナ海は、いつ紛争が起きても、おかしくない海域です。














































































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